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からあげマン！

からあげマン！　
　
「第一話・からあげマン登場」

★ 客席からスマホを観ながら青年が登場。
　買い物帰り。グッズを買い込んでいる。　　　　　　　

青年　今日もいっぱい買ったなー！やっぱ二次元こそ至高。三次元はクソ。ただいま～。

★ 青年、壁を見て驚愕。

青年　　え・・・あれ？！ない！ない！なんにもない！！！

★ 母親、入ってくる。

母　　　あら、帰ってたのーお帰り―。
青年　　母さん！ねえこれオレの部屋？！
母　　　そうに決まってんでしょ、何言ってるの。
青年　　ないんだよ！フィギアとか、ポスターとか、他にもいろんなグッズが！！！
母　　　それは、お母さんがぜーんぶ捨てました。
青年　　・・・全部？！この部屋の全部？！
母　　　もー大変だったわー、お母さん疲れちゃったわよー。

★　青年、ガクリとひざをつく。

青年　　何年もかけて集めた・・・オレのコレクション・・・・。
母　　　あらちょっとやだ！せっかく捨てたのにまた新しいの
　　　　買ってきてるじゃない！（とりあげる）
青年　　・・・・！返せよっ！（とりかえす）
母　　　あんたの部屋にいっぱいあった、あの変な女の子のゲーム、あれなんなの？　　　　　　他にも女の子のポスターとかお人形とか、部屋中にいーーーぱい
　　　　あったんだけど。あとあの、長い枕。女の子の絵がついてるやつ。
　　　　あんなのに頭乗せて寝てたの？
青年　　変な女の子のゲームって言うなよ、ギャルゲーだよ！お人形じゃなくて
　　　　フィギアだし、長い枕は、頭乗せるんじゃなくて、
　　　　こうやって抱いて寝るんだよ！！！
母　　　あー、抱き枕っていうやつね、へーーーー。あんた、あんなの毎晩
　　　　こうやって抱いて寝てたのー。キモー。うちの息子キモー。
青年　　・・・・！お前、それでも母親かよ！
母　　　母親ですけどー。あんたのママですけどー。
青年　　あの中にはすごく高い物や、もう手に入らない激レアグッズだって
　　　　あったのに・・・価値もわかんねーくせに、なんでもかんでも
　　　　捨てやがって・・・この・・・クソババア！！！！
母　　　・・・・・・・はあ？
青年　　？？！
母　　　クソババアだあ？今あんたクソババアっていった？あんたの大事な
　　　　すごく高い激レアなお人形！！は、お父さんが一生懸命働いて、
　　　　お母さんが一生懸命節約して、あんたに毎月おこずかいあげてるから
　　　　買えてるんでしょうが！
青年　　ううっ！！！で、でもさ・・・おこずかいは、何に使っても自由じゃ・・・
母　　　自由っていっても限度があるでしょ。あんなおかしな女の子の
　　　　ゲームなんかに使っちゃって。お母さん情けなくて泣けてくるわよ。
　　　　あんなもんに夢中になってないで、ちょっとは勉強しなさいよ！

★　母親、去ろうとする。

青年　　ま・・・まって、お母さん・・・。
母　　　？
青年　　僕は確かに、ギャルゲーに夢中のキモいオタクだよ・・。友達もいない
　　　　コミュ障だし、成績もよくない、ダメな息子だと思う。でも・・・・・・・　　　　　　ギャルゲーの悪口だけは・・・・言わないでほしい・・・・！！！

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