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パンツのある世界

『パンツのある世界』

世界にパンツが返ってきた。
それによって幸せになった人たち。
　しかし世界は変わらず回り続ける。
　変わったことなど何もない。変わったとすれば、それは彼らの考え方である。
　人生なんて、考え方次第で感じ方がどうとでも変わってしまうものなのだ。
　この不条理さを理解していただけると幸いである。

　オムニバス短編コント集、「偏人趣向／パンツ(仮)」の一部。

　（本作品は「笑いのある世界」のパロディである。）

　　／

　　暗転中、

全員「あはははは！」

Ａ「世界にパンツが戻ってきた」

　　照明Ｃ・Ｉ
男が四人、立っている。
四人、テンション高く、

Ａ「僕たちの世界にパンツが帰ってきた！」
Ｂ「おかえり！」
Ｃ「やったー！」
Ｄ「毎日が楽しくて仕方がなくなるね！」

Ａ「パンツがふっとんだ」
Ｂ「パンツの上にあるパンツ」
Ｃ「マイケルジョーダンのパンツは、まあいけるパンツ」
Ｄ「ジャイアン死んだら──パンツ！！」

　　全員大爆笑。

Ｃ「それじゃあここで、とっておきのジョークを一つ」
　　全員Ｃに注目。
Ｃ「冷戦の延長として宇宙進出競争が盛んになり、とうとうアメリカは有人宇宙飛行を実現させた。
　その時アメリカの調査隊は、宇宙空間ではボールペンが使えないことを発見した。報告を受けNASAは、
　40億ドルの予算と10年の歳月をかけ、とうとう宇宙でも使えるボールペンを開発した」

　一息置いて、
　
Ｃ「一方ロシアは、鉛筆を使った」

　　全員、大爆笑。

Ａ「あーっはっは、パンツ関係ねー！」

Ｄ「実は今日、パンツ記念日じゃないんだ！」

　　大爆笑。

Ｂ「あはは、知ってるよ」
Ｃ「そんな日ねえよ！」

Ｂ「（ちょっとだけマジメに）あのさ、みんなに重大発表があるんだけど」
Ｃ「どうしたんだい」
Ｂ「（明るく）実は俺、女の子にパンツもらったんだ！」
Ｄ「（おおげさに）なんだってえ！」

　　全員大爆笑。

ＡＣＤ「ふざけんなお前」

　　三人、Ｂを殴る蹴る。

　　間。

全員「ないなー。」

　　照明Ｃ・Ｏ。

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