鉛畜電池
登場人物
プルンブム(鉛)
自らがイオンとなり電子を隣の国に送ることで国全体で使われる電気を作り出している働き物のお嬢様。プルンと呼ばれがち。
イオン化→2+ヘアピン
サルファー=オキシジェン(硫酸)
プルンブムに仕える執事。隣の国から電子を運び、プルンブムに届けている。プルンブムにはオキシと呼ばれている。
明転
プルン「皆さんご機嫌よう。私の名前はプルンブム。よく“鉛”って呼ばれるわね。え?なんでお嬢様なのに机の上が書類で散乱しているかって?私は毎日一生懸命働いて、この国の電気を作っているのよ。
ってこんな無駄話している暇なんて本当はないの!そろそろオキシが来るはずなんだけれど……ちょっとオキシ!あなた何をしているの!!(叫)」
オキシ「はあはあ、すみませんお嬢様!」
プルン「遅いわよオキシ!どうして遅れたの?」
オキシ「…少々寝坊を致しまして、」
プルン「寝坊ですって!?…..あなた、水の中に硫酸を入れるとどうなるか知っているわよね??」
オキシ「大変申し訳ございませんでした!!どどどうか希釈だけは……お許しくださいまし!!!」
プルン「まあいいわ。オキシ、ちゃんと持ってきたの?」
オキシ「もちろんでございます!こちらが本日分の電子になります!」2つくらい
プルン「あら、ずいぶんと少ないじゃないの、」
オキシ「実はですね、充電の国からの電子の量が1週間前から減少しておりまして…」
プルン「おかしいわね、代表に連絡はしたの?」
オキシ「昨日電話をかけてみたのですが、「てめえら単体にやる電子はねえ」と言われてしまいまして…」
プルン「はああああ!!??単体ですって!?しかもオキシは化合物でしょ!!!電流流してるだけの無知どもが」
オキシ「まあまあまあ、他の国とまた鉛畜同盟を結び直せばいいじゃないですか、」
プルン「そうね…さあ始めようかしら。オキシ、いつものを持ってきて頂戴。」
オキシ「かしこまりました。すぐにお持ちいたしますね。」
オキシ、布と保護メガネを持ってくる
プルン「ようし、今日も頑張るわよ……」
深呼吸
プルン「よいしょっっっっっっっっっ!!!!!!!」
オキシ「相変わらず地味ですね……」
プルン「失礼ね!ちゃんとここに2+ってついているでしょう!!??」
オキシ「そうなんですけど、遠くから見るとイマイチ違いがわからないのですよ(観客の方を見て)見えます?見えませんよね〜(笑)」
プルン「確かに、もう少し派手にイオン化できたらいいのに…」
オキシ「では電子をお届けしに行ってまいりますね。戻り次第お茶をご用意致しますので、」
プルン「行ってらっしゃい!」
オキシはける
プルン「はあ…毎日毎日電子を貰って送るの繰り返し。一体いつまで続くのでしょうね…オキシもある日突然私の執事になったけれど、生い立ちを一切教えてくれないから、どこから来たのかとか全くわからないのよね。この仕事だって別にやりたくてやってるわけじゃないし…
まあみんながそれで喜ぶのなら良いのだけれど」
警報が鳴る
プルン「なっ!なに!?」
オキシ「お嬢様!!!」
警報F.O
プルン「一体何が起こってるの!」
オキシ「街で大規模な火災が発生しております、このままでは危険ですので早く避難を!」
電話の着信音
オキシ出る
オキシ「はい、オキシジェンです。…え!?あ、はい…かしこまりました、失礼致します…」
プルン「どうしたの!」
オキシ「正極の国の電極が劣化して、機能しなくなってしまったそうです…!」
プルン「こんな時に限って…!とりあえずここから逃げましょう!って、え?扉が開かない!!??」
何回か体当たりしてみるけどやっぱり開かない
プルン「なんで!!なんでこんなことにっ!!!」
オキシ「考えられる理由は一つ…お嬢様、この鉛畜同盟を締結したのは何年前でしたか?」
プルン「確か、お母様が女王になってすぐ始めたと聞いているから…30年前かしら、」
オキシ「30年…やはり….」
プルン「もしかして……….寿命?」
オキシ「その通りでございます…」
プルン「うそ、そんな…このままじゃ、国が全て燃え尽きてしまうじゃない、!」
オキシ「もう少し早く気づいていたら、対処することができましたが…ここまで進行してしまうと、もう、」
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