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戦国SNS時代

『戦国SNS時代』

【登場人物】５名（男４女１）
明智：明智光秀。真面目すぎて要領が悪い。
信長：織田信長。部下との距離が近いが、怒りっぽい一面もある。
秀吉：羽柴秀吉。人心を捉えるのが得意な人たらし。
蘭丸：信長に仕えている。
律　：純真な村娘。

信　者１～３：狐面などお面を着用。蘭丸、秀吉、信長と兼役。
アンチ１～２：鬼面などお面を着用。蘭丸、信長と兼役。

※信者、アンチは兼役でなく、別役者でも良い。人数を増やしても良い。
※猫、ホトトギスは人形でなく、役者が仮装や着ぐるみを着て演じても良い。

【舞台】中央に平台。信長が座る場所。

【上演時間】50～60分

【あらすじ】
　光秀「敵は本能寺にあり！#拡散希望」
　天下を取るために重要なもの！兵の数！兵糧の数！火縄銃の数！
　いや、それ以上に重要なもの！いいねの数！リツイートの数！フォロワーの数！
　もし戦国時代にＳＮＳがあったら？ファンタジー歴史英雄譚！

【本編】
【１】
（和風曲）
（中央の台に信長、両サイドに秀吉と明智が座っている）

信長「秀吉よ。昨日の戦での働き。誠にみごとであった！」
秀吉「はは！」
信長「褒美にこれをやろう。由緒正しき茶器、小松島の茶壷じゃ」
秀吉「ありがたき幸せ！　……信長さま！」
信長「なんじゃ」
秀吉「ずうずうしく申し訳ありませんが、もう一つ願いごとが！」
信長「もうしてみよ」
秀吉「茶器をいただいたこと、身に余る光栄。さっそくこのことを……」

（曲、カットアウト。秀吉、スマホを出す）

秀吉「ツイッターにあげとうございます。画像付きで。
　　　どうか拙者と一緒に写真を撮ってくださいませ」
信長「うむ、よいだろう」
秀吉「ありがたき幸せ！　では、光秀どの、撮影お願い致します」
明智「う、うむ。では……はい、チーズ」
秀吉・信長「いえーい」（並んで撮影）
秀吉「かたじけない。ではさっそくツイートいたします」
信長「うむ。わしもリツイートしておこう。蘭丸！　わしのスマホをもて！」
蘭丸「はい！」
信長「うむ……む？　ああ！　充電が残り２％になっておる！
　　　蘭丸！　また勝手にアプリゲームをやりおったな！」
蘭丸「ごめんなさい！　モンストで新しいイベントが始まったので、つい！」
信長「ゲームは一日一時間と言ったであろうが！　まったく……」
秀吉「信長さま！　よろしければこちらをどうぞ！」
信長「おお、携帯充電器か！」
秀吉「こんなこともあろうかと、ふところで温めておきました」
信長「はっはっは！　気の利くやつじゃ！　褒めてつかわす」
秀吉「ははー！」

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