ever after
〜いつかあなたと〜




 下手からアマネ登場。
 全体的に黒っぽい装いをしている。

アマネ「シーン1。同級生の会話。よーい、アクション!」

 空汰、望、未来の三人、登場。望と未来の二人は鞄を持っている。

未来「望、明日何時からだっけ?」

 望、鞄から手帳を取り出し、開く。

空汰「明日?なんかあったか?って、ああ。望の試合か」
望「……ええっと、十時からや」
未来「じゃあ、九時半くらいに会場に行けばいいかな」
望「いつも応援に来てくれてありがとうな」
未来「私が応援に来てるときは望、調子いいもんね。もっと感謝してくれていいんだよ?」
空汰「それは気のせいじゃないか?」
望「気のせいやな」
未来「あ、ひどい!そんなこと言うんだったら、もう応援いかないよ!」
望「ごめんごめん。ちゃんと感謝してるって」
未来「……仕方ない。ハーゲンダッツで許してやろう」

 望、財布を取り出して中身を確認する。

空汰「この真冬にか。本当にハーゲンダッツ好きだな」
望「……よし。それで手打とう」
未来「わーい!そうと決まったら早くコンビニに行こっ!」

 未来、走って退場。

望「え、ちょっと、おい!」

 望、そのあとを追いかけて退場。

空汰「元気だなぁ、二人とも……って、置いて行くなよ!」

 空汰、二人の後を追って走り出す。

 アマネ、手を鳴らす。

アマネ「はい、お疲れ様」
空汰「なあ、アマネ。これ何の意味があるんだよ」
アマネ「はい?ちゃんと説明したでしょ?」
空汰「そりゃ、一応説明はされたさ。でも、こんな意味不明な場所で意味不明なことやらされて……いったい何をどうすれば俺は帰れるんだ?」
アマネ「フン。バカじゃないの?バッカじゃないの?言ったでしょ。伝えたでしょ!いい?
『逢沢空汰。あなたは「何か」を諦めた。ここから抜け出すためには、あなたはあなたが諦めた「何か」を見つけなきゃいけない』」
空汰「だから、そもそもここはどこなんだよ」
アマネ「ここは、何かを諦めた人が迷いこむ場所よ」
空汰「それは初めに聞いた」
アマネ「説明したもの」
空汰「……。」
アマネ「……。」
空汰「え、それだけ?」
アマネ「ええ」
空汰「いや説明不足だろ!そんなんで納得できるか!」
アマネ「納得も何も今のが全てよ!つべこべ言ってないで割り切りなさい!」
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