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寿司を超えた寿司

寿司を超えた寿司

大将
母
女　アスカ
客

歩いて登場する客

女　　(へいおまち！の練習)へいおまち！へいおまち！

客　(女の声に反応して)おっ、こんなところに寿司屋あったんだ。…へえ、めっちゃへいおまちって言ってる。繁盛してるんだな。行ってみるか。

扉の開く音　入ってくる客

女　へいらっしゃい！！
客　　あ、練習なのね。

客カウンターに座る

女　ご注文は？
客　そうだな……オススメは？
女　今日は青物が入ってますね。
客　じゃあ鯖をひとつ。
女　あいよっ

寿司を作るジェスチャー
米をとって
少し握って
ネタを載せて
もう一度握って
掌で叩き潰す！！
バン！！
客　ええええええええ！？

更に盛りつけて客に出す

客　いや、これ………えぇ？（困惑）
女　へいおまち！
客　(観客席に向かって)押しつぶしやがった…円盤みたいになってやがる…

ニコニコしている女。言葉が続かない客
悩んだ末
寿司に手を伸ばして食べようとする

女　おっ！お客さん、お寿司に醤油つけないなんて、通ですね。
客　え？寿司？あっ、寿司か。…ああ、醤油と小皿もらえるかい？
女　　どうぞ。
客　　ありがとう。(食べる、観客席を向いて)なんか、寿司じゃねえものを食べてる気がする…
女　美味しいですか？

かなり迷った末に

客　……はい
女　えへへへ、よかったー
客　(観客席を向いて)幸せそうだなこんちきしょう！(残りを食べきる)
女　お客さんお客さん！次のご注文は？
客　　…えーと、この店のお寿司ってみんなこんな感じなの？
女　こんな感じっていうのは？

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